地域包括ケア病棟入院料で算定できるものは?加算について簡単に解説!

こんにちは。メディカルローグ株式会社です。

以前、地域包括ケア病棟がどのようなところか、また地域包括ケア病棟入院料についてのブログをアップしましたが、ご覧いただけましたでしょうか?

→まだの方は是非コチラをご覧ください。

先日のブログでは地域包括ケア病棟の役割や地域包括ケア病棟入院料を算定するために、たくさんの条件をクリアする必要があることを説明しました。

しかし、たくさんの条件をクリアした上でさらに医療サービスを充実させ、患者さんのサポート体制が整っているところへの評価としてさらに算定することはできないのでしょうか?

実は、これらの評価として、地域包括ケア病棟入院料に+αで「加算」ができるものがいくつかあります。

今回はこの+αの「加算」についてと、前回詳しく説明できなかった地域包括ケア病棟の気になるポイントをご紹介していきます。

(※投稿日時点の点数や施設基準、受入れ対象患者の決まりに基づいて説明していきます。改訂されたらこの通りではありませんのでご了承ください。)

 

地域包括ケア病棟入院料で加算として算定できるものは?

前回のブログで地域包括ケア病棟入院料には全部で8個の種類があることを紹介しました。

これらは、入院基本料やお薬代(一部除く)、検査代、リハビリの費用などが含まれています。ですので、患者さんにこの地域包括ケア病棟入院料だけが算定されるということも少なくありません。

しかし、地域包括ケア病棟の医療体制の評価として、地域包括ケア病棟入院料にいくつかの加算をすることが可能です。

まずは、どんな加算があるのか見ていきましょう。

 

 

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加算の種類

地域包括ケア病棟入院料と一緒に算定できる加算は大きく分けて2種類あります。

以下の通りです。

 

【①地域包括ケア病棟入院料のみを対象とした加算】

・看護職員配置加算

・看護補助者配置加算

・看護職員夜間配置加算

・急性期患者支援病床初期加算

・在宅患者支援病床初期加算

 

【②入院基本料等を算定をした際に加算されるもので、地域包括ケア病棟入院料でも算定できる加算】

・臨床研修病院入院診療加算

・在宅患者緊急入院診療加算

・医師事務作業補助体制加算

・地域加算

・離島加算

・医療安全対策加算

・感染防止対策加算

・患者サポート体制充実加算

・データ提出加算

・認知症ケア加算

・薬剤総合評価調整加算

 

以上、16個です。

これらがどのようなもので、どんな施設基準があるのか1つずつ見ていきましょう。

地域包括ケア病棟入院料のみを対象とした加算

これから紹介する加算は地域包括ケア病棟入院料にのみ加算できるものです。

主に看護職員の配置と患者支援に関する加算ですので、難しいものではありません。

わかりやすく簡単に説明していきますので、一つ一つ確認していきましょう。

看護職員配置加算

この加算は、地域包括ケア病棟入院料の施設基準にあった、患者さん13人に対して看護職員1人以上(以下、最小必要人数)を配置しなくてはいけない上に、患者さん50人に対して1人以上の看護職員を配置しなくてはいけないという条件がプラスされます。また、看護職員の負担の軽減や処遇の改善のための整備が整っていることも必要です。

看護補助者配置加算

院内研修を1年以上受講した看護補助者が最小必要人数いる上に、院内研修を1年以上受講した看護補助者が最小必要人数いるです。また、看護職員配置加算と同じように看護職員の負担軽減等の整備をし、看護職員の業務内容の見直しを年1回以上する必要があります。

看護職員夜間配置加算

この加算を取るためには、夜勤を行う看護職員の数が、患者さん16人に対して1人以上必要です。また、当該病棟に入院している認知症の患者さんで、重症度,医療・看護必要度Ⅰの特定の項目に該当する患者さんが3割以上でないといけません。そしてこの加算でも、看護職員の負担軽減等のための整備は必要です。

急性期患者支援病床初期加算

急性期医療を担う他の病院の一般病棟からの転院や自院の急性期医療を担う一般病棟からの転棟した患者さんには、移ってきた日から14日を限度にこの加算を取ることができます。急性期医療を担う医療機関の一般病棟から移ってきたことがポイントです。

在宅患者支援病床初期加算

介護施設や自宅から入院した患者さんについて、治療方針に関する患者さんの意思決定に基づいて支援を行った場合に、入院した日から14日を限度として算定ができます。

文字の通り、在宅医療をしていた患者さんの入院治療を支援するための加算です。

地域包括ケア病棟入院料でも算定できる加算

これから紹介する加算は、入院基本料や、地域包括ケア病棟入院料のような入院料に付随するものです。

たくさんの入院料の加算から、地域包括ケア病棟入院料を算定しても加算できるものを紹介していきます。

臨床研修病院入院診療加算

臨床研修病院及び臨床研修協力施設において、臨床研修をしている研修医がいる場合に入院初日にのみ算定できます。医科の臨床研修病院には2つの種類がありその種類によって点数が変わるので、自院がどのタイプの臨床研修病院か知っておく必要があります。

在宅患者緊急入院診療加算

在宅で医療を受けている患者さんに入院が必要となったとき、円滑に入院できて、引き続き患者さんの意向に沿った医療を提供できることを評価した加算です。入院初日に1回限り算定ができます。

医師事務作業補助体制加算

医師の事務作業補助をする専従職員を配置していることを評価した加算です。入院初日にのみ算定することが可能です。

地域加算

これは医業経費の地域差に配慮したもので、人事院規則というもので定められた地域に所在する医療機関を対象として算定できるものです。

該当地域については、以下のリンクの表をご覧ください。

https://elaws.egov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=418RJNJ09049000#30

離島加算

離島における入院医療の応需体制の確保を評価した加算です。

ここでいう離島とは、

①離島振興法で離島振興対策実施地域と指定された離島の地域

http://www.mlit.go.jp/common/001290708.pdf

②奄美群島の地域

③小笠原諸島の地域

④沖縄振興特別措置法に規定する離島

https://www.pref.okinawa.jp/site/kikaku/chiikirito/ritoshinko/h31ritoukannkeisiryou.html

のことです。

医療安全対策加算

医療安全対策を医療機関が組織的に行っていることを評価した加算です。

入院初日にのみ算定します。

組織的に医療安全対策を行っている医療機関として認められるためには、医療安全対策専従の職員の配置や、部門の設置、必要な体制を整えるなどして施設基準をしっかりとクリアしなくてはいけません。

感染防止対策加算

感染防止対策加算も医療安全対策加算と同じで感染防止対策を組織的に行って院内感染防止に努めていることに対して評価したものです。

入院初日にのみ算定します。

こちらも部門の設置や専任の職員配置、感染制御チームを組織することで施設基準をクリアしなくはいけません。

患者サポート体制充実加算

患者さんやその家族へのサポート体制を評価するものです。

入院初日にのみ算定します。

患者相談窓口の設置や、その窓口に専従の看護師や社会福祉士の配置が必要となります。

データ提出加算

地域包括ケア病棟を立ち上げるためには、この加算の届出をしなくはいけないことを前回のブログで説明しました。

こちらは、厚労省が行っている「DPC導入の影響評価に係る調査」のデータを月単位で作成して、継続して提出することを評価したものです。

DPCとは「包括医療費支払い制度」のことで、地域包括ケア病棟入院料の様に医療行為に対する費用(一部例外を除く)が入院料等に包括されていることです。

この加算は、入院中に1回のみしか算定できません。原則退院時に算定します。

認知症ケア加算

認知症患者に対して、専門知識を持った職員が対応することで認知症悪化の防止、円滑な治療の提供を行うことの評価をしたものです。

この加算は1日につき1回算定できます。

薬剤総合評価調整加算

入院前に6種類以上内服薬を処方されていた患者さんの処方を評価して、調整し、退院時に処方する内服薬が2種類以上減った場合に算定できます。

もちろん、一時的に減った場合は認められず、4週間以上減った状態が続くことを見込んでいる場合のみ算定可能です。

 

地域包括ケア病棟に関してもう少し深堀り!

前回のブログも含めて、地域包括ケア病棟の概要から地域包括ケア病棟入院料の加算について説明しましたが、中にはわかりづらいことや気になる言葉もあったかと思います。

この章では地域包括ケア病棟について理解しておくと便利なことを紹介していきます。

 

 

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自宅等とは?

地域包括ケア病棟入院料1の施設基準に出てきましたが、「自宅等から入院した患者が1割以上」の「自宅」とはどのようなところを指しているのでしょうか。

それは、自宅、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、居住系介護施設、障害者支援施設などのことです。

患者さんが居住しているところは、自宅のみではないことを考えると理解できると思います。

地域包括ケア病棟入院料に含まれない薬

地域包括ケア病棟入院料には、ほとんどの薬剤料も包括されますが、一部の薬剤料は含まれません。

どのような薬が地域包括ケア病棟入院料から除外されるかというと、

 

・抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)

・痛みをコントロールするための医療用麻薬

・人工腎臓または腹膜灌流(ふくまくかんりゅう)をしている人の中で腎性貧血状態にある人へ投与するエリスロポエチンとダルベポエチン

・B型肝炎もしくはC型肝炎に対するインターフェロン製剤

・B型肝炎、C型肝炎、後天性免疫不全症候群、HIV感染症に対する抗ウイルス薬

・血友病に対する血液凝固因子製剤と血液凝固因子抗体迂回活性複合体

 

以上のお薬です。

これらは、地域包括ケア病棟入院料とは別に算定されるので、入院料にプラスして薬剤料が必要となります。

上記以外の薬は、入院料に含まれますので、基本的にはほとんどの薬が包括対象となります。

在宅復帰支援担当者は誰が担うべき?

地域包括ケア病棟入院料の施設基準で、在宅復帰支援担当者を1名配置することが義務付けられていますが、こちらはどの職種の人が担えばよいのでしょうか。

今現在は、特定の職種でないといけないという決まりはありません

社会福祉士のような職種が望ましいとはありますが、事務員でも看護師でも、在宅復帰支援が遂行できる職員であれば問題ありませんので、患者さんの退院や在宅復帰をしっかりサポートできる適任の方を配置しておくとよいでしょう。

 

まとめ

今回は前回の地域包括ケア病棟入院料についての続きで、算定できるもの、特に加算について紹介しました。

地域包括ケア病棟入院料はほとんどの医療行為や薬剤が包括されてしますので、何が包括対象外か、何が加算できるかを覚えておくと算定の際とても役に立つと思います。

また、2020年度は診療報酬が改訂されますので、地域包括ケア病棟入院料やその他加算などが変わるのか、また変わるとしたらどのように変わるのか、追っていく必要があります。

今後大きく変わったところがあれば随時そちらを紹介していこうと思っていますので、ぜひご期待ください。

 

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【参考文献】

1.鈴木俊一(2018)「医科点数表の解釈 平成30年4月版」社会保険研究所

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