地域医療連携における問題点とその解決策とは?

みなさんはドラマ「コウノドリ2」を見たことがありますか?

このドラマは産婦人科医の主人公が様々な患者さんに寄り添い、命の大切さや喜びを伝えていくストーリーです。

その第4話で、とある妊婦さんが帝王切開後に自然分娩を希望して、他院から診療情報提供書(紹介状)を持ってやってくるという場面があります。

一見普通に感じられるこのシーンですが、これも一つの地域医療連携の形ですよね。

今回はそんなごく普通に見える地域医療連携がどのようなものか、その問題点は何か、さらにどのような改善策あるのかをまとめてみました。

 

そもそも地域医療連携とは何か?

地域医療連携とは、地域の医療機関がそれぞれ持っている医療機能や専門性を活かして役割を分担し、医療機関同士が協力をして連携を図りながら患者さんに適切な医療をその地域で提供することです。

例えば、患者さんの治療がクリニックや診療所で引き受けができないような場合、クリニックや診療所から病院へ患者さんを紹介します。

具体的に言うと、ガンの所見が見つかり精密な検査を受けないといけない様な場合に、クリニックや診療所には検査機器が無いので病院へ紹介する、などです。

またその後、紹介された患者さんが病院で検査や治療を受け、状態が安定し、病院で治療する必要のない状態になればクリニックや診療所へ戻します(逆紹介といいます)。

このように、診療所やクリニックのようなかかりつけ医の役割を果たす医療機関を軸に、より高度な治療や入院が必要になれば病院がそれを担当し、地域の医療機関全体で連携を図り患者さんの治療に臨んでいるのです。

出典:独立行政法人 国立病院機構 大阪南医療センター ホームページより
(https://osakaminami.hosp.go.jp/profession/cnt0_000122.html)

 

 地域医療連携における3つの問題点とは?

今日では一見、普通に行われているようにも見える地域医療連携ですが、どんな問題点があるのでしょうか。

いくつかある問題を見ていきましょう。

 

診療情報の共有タイムラグ

まず一つ目に診療情報の共有にタイムラグが生じていることです。

現在ほとんどの医療機関間で診療情報の提供を紙媒体で行っています。

そのため、診療情報を作成し、紹介先まで渡るのに手間と時間を要します。

また、場合によっては作成された診療情報から詳細な情報を読み取れないといったケースもあります。

 

人員の不足

二つ目に連携業務を担当する人や営業を担当する人の人員の不足が挙げられます。

連携業務の人員不足により、なかなか細部まで連携に手が回らず、密な連携がとれないことがあります。

また、日ごろから営業をして自院の医療機能をアピールできる機会や他院の情報を仕入れる機会が少なく、他院からの紹介先、連携先として繋がりにくいのも問題となっています。

 

医療機関の機能・専門性が不明瞭

三つ目に、各医療機関の医療機能や専門性が不鮮明であること、また各医療機関へどんな患者さんを送ればいいかわからないといった状態にあることです。

「どのくらいの状態なら診てくれるだろうか」、「今後フォローしてほしいけど検査機器等そろっているだろうか」、「この症状を専門としている診療所はないだろうか」など連携を取りたい医療機関の決め手がはっきりしないことが円滑な連携を滞らせているのも現状です。

 

地域医療連携における問題の改善策とは?

上記に挙げた地域医療連携における3つの問題について、一つ一つその解決策について調べてみました。

地域特有の問題なども実際にはあり、またその解決策についても以下に挙げる方法以外に様々あると思いますが、まず目の前の解決できる問題から潰していくことも大切です。

 

診療情報共有のタイムラグの問題に対する解決策

診療情報共有のタイムラグには、ネットワークを通じて共有システムの構築を図ることが一番の策だと考えられます。

このシステムが構築されると患者さんの診療情報や検査結果、服薬状況をすぐに把握することが可能になり迅速な対応が取れます。

また、重複して検査を行うことを防いだり、服薬を中止した薬とその理由も読み取ることができ、安全で安心な医療の提供も可能になります。

実例として、長崎県では「あじさいネット」というネットワークによるカルテ共有システムを構築し、地域医療連携システムを成功させています。

出典:特定非営利活動法人長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会 あじさいネット ホームページより
( http://www.ajisai-net.org/ajisai/index.htm )

 

 人員不足の問題に対する解決策

医療連携・営業人員の不足に関しては今よりも人材の確保が必要且つ人材育成も必要になると考えられます。

医療連携といえども時には介護や在宅医療への介入が必要な患者さんもでてきます。

そのときに最低限の知識があると連携はスムーズになるでしょう。

また、自院のアピールポイントや専門性等をしっかりと把握することや、営業ツールを訪問のみとせずSNSやサイトを活用するなどして工夫することも不可欠でしょう。

 

医療機関の機能・専門が不鮮明の問題に対する解決策

最後に各医療機関の医療機能や専門性が不透明なことに関しては、ホームページ等に明記することや病診連携サービス「Zin」を導入することで改善が見込まれます。

紹介を行う医師や医療連携室のスタッフにヒアリングをすると、紹介先を選定するのにまずホームページから専門医情報や学会所属情報などを確認すると話されていました。

ホームページ上に専門医情報や過去の経歴、施設設備などできる限り詳しく書いてあればあるほど参考になるようです。

また、病診連携サービス「Zin」では紹介・逆紹介を円滑に行えるように全国約9.5万件の医療機関情報を掲載しています。

 

情報の正確性、質の担保をするために診療所向けのWeb患者満足度調査も展開し、通常のWeb検索では知り得ない情報の収集も行なっています。

Zinは医療機関であれば無料で使用可能ですので、是非一度活用してみてはいかがでしょうか。

 

Zinについて詳しく知りたい方はコチラ

 

まとめ

ここまで、地域医療連携における問題点を3つ、そしてその解決策についてみてきました。

現在人口の減少による影響もあり、医療機関はより一層患者さんを集めることに力を入れ始めています。

その中で地域医療連携はかつてないほどに注目され、多くの医療機関が試行錯誤を重ね自分たちの医院に最適な連携を模索しています。

体制の強化や工夫の仕方を少し工夫するだけで、よりよい連携が取れる可能性があることもまた事実です。

患者さんはもちろんのこと、医療従事者にとっても医療連携が良いものとなるような仕組みを作っていくことが今後の医療機関の課題となりそうです。

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